2010年4月1日

分子整合栄養医学との出会い

 今回のコラムでは分子整合栄養医学との出会いについてお話ししようと思います。これまで日本の医療とは別の道を歩んでいた分子整合栄養医学が、後継者を育てるために医師を対象として「分子整合栄養医学基礎講座」を開き始めたころでした。

 事前にいただいたパンフレットにライナス・ポーリング博士の名前を見て正直「こんな講演会に出席して大丈夫だろうか」と思っておりました。現在の医学教育では基礎的なビタミンについては勉強するものの「ライナス・ポーリング博士=メガビタミン」「異端」と無視されていたからです。日本の医学界では内容の検証や科学的な真偽の判定はそもそも行われていなかったと思います。

 講座に出席して今まで如何に偏見と先入観に囚われていたかわかりました。講師の金子雅俊先生は「科学的に物を考え判断すること」を諄々と説いていました。そして分子整合栄養医学の先駆者たちは私たちが習う機会が全くなかった医学的知識やデータを豊富に持っていることを知らされたのです。

 現在、分子整合栄養医学の先駆者となっている溝口徹先生(新宿溝口クリニック)も最初は具合の悪い奥様の治療のため「藁をもつかむ気持ち」で金子先生を訪ね「こんな治療に本当に効果があるのか」と思いながら始められたそうです。

 分子整合栄養医学を積極的に進めている人々には共通する経験があるように思います。

現在の治療に限界を感じていたこと
分子整合栄養医学の科学的な理論づけと豊富なデータに目をみはったこと
(医学には科学的にすべてが説明されているものの方が少ないのです)
自ら実践し理論通りの変化や症状の改善が起こることを目の当たりにしたこと

 そして私の知っている限り、分子整合栄養医学の実践者は患者や仲間を「Co-learner(共に学ぶもの)」と呼んで深い尊敬と愛情を持って接しています。
 サプリメントに関するうわさや報道で不安になることもあると思います。何が正しいのか自分の目で見、科学の視点で考え判断を下してほしいと切に願っています。

トマス・エジソンの予言
「未来の医師は、薬を使わず、食事を重視し、病気の本来の原因を探し、予防するという、人間の基本を大事にして治療をするであろう。」