2011年2月10日

サプリメントの安全性


この度これからサプリメントを飲まれる方へという小冊子が完成いたしました。これは栄養療法を始めたばかりの時に直面しやすい様々な問題や疑問をまとめたものです。

分子整合栄養医学に基づいたサプリメント療法を実行する方は、栄養医学についてよく理解しておく必要があります。そうはいってもほとんどの方は膨大な学問を習得する前に実践を開始しなければなりません。栄養療法の最初でつまずいてせっかくよくなる機会を逃してしまわないように、そうした願いをもとにこの冊子は作られています。

分子整合栄養医学の考えで製造したサプリメントは安全だと説明していますが、その根拠はサプリメントに含まれたすべての成分を栄養素として体が認識できる限り、利用の仕方や過剰の時の処理の仕方を知っているからです。その範囲において一日所要量をはるかにこえた栄養素を摂取しても極めて安全だと言えます。しかし、安全でも不快な症状や好ましくない変化が起こることがあるということもあらかじめ知っておいて欲しいのです。

説明しましょう。栄養が浴びるほどに入ってくると、栄養が足りないために眠っていた機能が突然動きだします。元気になるだけならよいのですがいくつかの変化には不快なものが含まれています。これまでぼんやりしていた症状が突然派手になり強く感じるようになるとか、隠れていた症状や隠れ脂肪肝が表に出たりするとか、食事内容の変更や突然増えた栄養素、ゼラチンカプセルなどに消化管が戸惑って、胃がもたれる・ガスが多く出る・便通が変わるなど消化管の調子がかえって悪くなったように感じるなどです。最初の栄養欠乏が強い方ほど消化管の状態が整って体の調整機能が追い付き症状が落ち着くために、(つまりサプリメントを飲める体の状態なるまでに)時間がかかるのです。本格的に改善するのはそれからさらに期間を要します。

初めは勝手がわからず不安になりやすい時期です。そして最初の時期はまさに変動の嵐の連続です。この時期に起こりやすいことを限られた診察時間の中ですべてをお話することも理解していただくことも到底無理です。そこで多くの方に起こる可能性があることや注意事項をまとめて冊子の作成をいたしました。

個々人の反応は様々なので冊子に書いてないことが起こることもあるでしょう。その時には ぜひ気軽に質問していただき、こちらも時間の許す限りお応えしようと思っています。分子整合栄養医学という共通言語を通して、対話を通した相互理解をこれからも積み重ねていきたいと思っています。
 

私の行いは大河の一滴にすぎない
でも何もしなければ
その一滴も生まれないのです

                マザー・テレサ