2011年10月10日

暮らしに役立つ栄養療法
-お腹の不調を感じたら・小腸の栄養-


暑さがようやく和らぎ食欲の秋となりましたが、夏の終わりごろからお腹の調子がどうも優れないという方はいらっしゃいませんか? お腹の夏バテかもしれません。

 


小腸は栄養の消化吸収の要! 自律神経やホルモンを通じて全身に指令を出したり、口からの侵入物に対する砦として防御機構を担っていたりします。

 大忙しの小腸細胞はつねに活発に細胞分裂を行っています。細胞分裂にも消化吸収にもたくさんの栄養素が必要です。小腸はぶどう糖ではなくグルタミンやポリアミン、短い脂肪酸などを栄養としています。もし小腸がぶどう糖を消費するとしたら体内に吸収するエネルギー源が減ってしまいますよね。これも体の知恵の一つですね。グルタミンやポリアミン、脂肪酸などのエネルギー源や細胞分裂のための栄養素が不足すると小腸の絨毛(上図)は短く薄くなって消化機能も衰えてしまいます。

食欲がないからといって消化のよいものばかり食べているとついついたんぱく不足になり胃腸が弱ってしまいます。食べられる腸を作るため、少量のたんぱく質やアミノ酸を何回かに分けて食べていきましょう。