2015年11月1日

有害重金属蓄積の診断


現在、当クリニックで実施している有害重金属蓄積の検査は3つあります。

¨   オリゴスキャン

l   血管や脂肪組織に蓄積しているミネラル量を吸光光度法で測定

¨   毛髪ミネラル検査

l   毛髪(生え際)のミネラル測定

l   毛髪への排泄量をみる

¨   尿中有害金属検査

l   尿中に排泄される金属量を測定する
・キレート剤を服用前の検査  通常の尿への排泄能力
・キレート剤を服用後の検査  薬剤による尿への排泄能力

「オリゴスキャン」は、血管や脂肪組織のミネラルを吸光光度法で測定する方法です。痛くないこと、測定した場所のミネラル量を推定できる点が長所です。まだ新しい検査の為、測定場所以外のミネラル量推定や測定の精度(正しさ)についてはデータを蓄積中です。

毛髪ミネラル検査では、毛髪に排泄されるミネラル量を測定します。測定結果から体内の必須ミネラル不足と、有害重金属の蓄積量を推定しますが、排泄障害があると低値になります。必須ミネラル値がばらつく場合には、ミネラル全般の輸送障害を疑います。

尿中有害金属検査は、診断と治療の予測や効果判定を兼ねた検査方法です。キレート剤を体内に入れて排泄をみます。重金属蓄積が疑われる人の排泄量はキレート剤なしでは軒並み低いことが多く、体内に蓄積したミネラルをキレート剤に結合させて排泄させます。体内に隠れている重金属蓄積を診断し、同時にキレート剤の効果予測をします。治療終了後の効果判定にも使用します。

いずれも、それぞれの検査の意味、検査時の注意事項をよく理解して実施しましょう。