2019年3月6日

治療プログラムの個別化


 炎症・低栄養・毒物が脳に影響を与えると知っても、いつも聖人君主のような生活をすることは困難です。そうすると、自分にとって最も重要な要因は何かを切り出す必要が出てきます。それがバイオロジカル検査です。


 例えば炎症が強く起きやすい体質があります。炎症前状態を引き起こす遺伝子型を持っているのか、炎症マーカーは高いのか、抗体価は高いのかなどを評価し、炎症の原因を突き止め改善することが得策です。


 毒物が脳に与える影響は手榴弾型とも言われ、系統だっているというよりあちこちが破壊されることが多いようです。毒物の調べ方は難しいですが重金属やカビ毒、化学物質などについて調べることが出来ます。対策は毒物を入れないこと、解毒能力を上げることです。


 低栄養については楽しんで出来る対策がたくさんあります。好きなことをするのもその一つです。趣味や運動、人との交流などは神経栄養因子の分泌を活発にすることもわかっています。たんぱく質や必須脂肪酸、葉酸、ビタミンDなど脳に重要と言われる栄養素をしっかりと摂ることも大切です。栄養は脳以外にもよい効果をもたらすでしょう。


このように個別化して努力をすることが重要です。まとめとしてブレデセン博士の言葉を送ります。 


l   プログラムはそれぞれの人の状況によって最適化されるため一人一人異なる

l   すべての要因に対処できなくても非常に重要ないくつかの要因に対処すると
   ほとんどの人はそれで十分であった

l   その人が最もやめたくない行動が最も重要な要因であることが多い