2020年7月21日

PCR検査について


 
 新型コロナウイルスを診断するSARS-Cov-2 PCR検査。どこまでを対象に何件くらい行えばいいのか意見が一致していないように見えます。新型コロナウイルスは発症前や無症状でも感染させるのが厄介な特徴で、感染を広げないためには流行地域においてある程度広範囲に網をかけて検査をすることは必要だと思います。特に病院や介護施設などでは発熱者や疑わしい方が出たら出来るだけ速やかに全員検査が出来る検査体制を整えるべきです。この場合の検査の目的は隔離し感染を広げないことにあります。今後はビジネス上の必要性から不完全ながら陰性証明のために検査をする場合も出てくるでしょう。


 では自分に症状が出た場合にいつ受診したらよいでしょうか。クラスター早期発見の観点から出来るだけ早くと主張する方もいるでしょう。しかし純粋に治癒という観点からすれば発症後しばらくは家で暖かくして寝ている方が無理に病院に出かけるよりも治りやすいですし、病院で感染させるリスクや別の感染をもらうリスクも低くなります。早期に治療を受けようと焦る必要はありません。なぜなら早くから薬を飲んだ方が良いかは確定しておらず、肺炎または臓器障害で重症化する時期は発症後日から10日のことが多いからです。悪化の共通点としてしつこい症状またはぶり返しがあります。日以上持続したら電話で相談しましょう。また持病のある方や強い症状の方は我慢する必要はありません。普段からかかりつけ医を持っているといざという時に安心です。