2013年8月19日

暮らしに役立つ栄養療法
-夏バテ防止にビタミンB1と塩分補給-


毎日暑いですね! 体温調節にたくさん汗をかいた時には、水分だけでなく塩分の補給も必要です。今回は塩分がビタミンB1の吸収に役立つというお話です。

ビタミンB1は腸で能動輸送されています。能動輸送とは濃度の低い方から高い方に向かってポンプでくみ上げられているという意味です。そのポンプにナトリウムが大切な役割をしています。

 


「減塩が体によい」という考えが普及したために、運動選手までが減塩をしてしまう事例がありました。運動選手は大量に汗をかいて塩分を失っているので減塩をしすぎると体内の塩分量が不足してしまいます。塩分の不足は体液量や血圧などに影響を与えるだけでなく神経の働きやエネルギー産生機構、ポンプ機構にも影響を与えます。

減塩によりビタミンB1の吸収が不足した選手は、糖質や脂質からエネルギーを作ることが出来なくなります。エネルギー産生効率が運動のパフォーマンスに直結している運動選手にとってはビタミンだけでなく塩分の摂取バランスがカギを握っているのですね。

塩分は出る量と入る量のバランスが大切! 年齢・性別・運動の有無を問わず失った塩分は必ず補給するようにしましょう。