2013年10月19日

消化器系総合検査(CDSA2.0)


栄養療法の実践やお手伝いをしていると、胃や腸の状態はとても大切だなと思います。せっかくよいものを食べ、サプリメントで栄養素を摂っても吸収されなければ効果を発揮できません。消化されず腸管内に留まった食べ物が発酵などの変化を経て害を及ぼすことさえあります。

そこで、消化管の状態をもっと正確に知りたい! という欲求が出てきます。症状から推定するだけでは物足りないという方のために有用な検査があります。ひめのともみクリニックで採用しているのはGenova Diagnostics社の消化器系総合検査(CDSA 2.0)です。

便の検査なので自宅で指定容器に入れて持参いただく方式です。

この検査では次のようなことがわかります。

 

1.     酵素量や不消化物を調べることで消化・吸収能力がわかります。

2.     白血球が出す物質の測定により腸内の炎症の有無や種類がわかります。

3.     善玉腸内細菌の産生する物質を測定し、腸内細菌のバランスを推定します。

4.     腸内の有害物質や発がん物質の量を推定することが出来ます。
  腸内の有害物質や発がん物質は大腸がんのリスクを高めます。

 

このような検査によって、弱点が胃の消化機能にあるのか、小腸の環境なのか、大腸の腸内細菌なのかをかなり正確に知り治療の目標をしぼることが出来ます。また治療の効果を数値的に確かめることが出来ます。食事療法やサプリメントの効果が思ったように上がらない時には一度検討してみてはいかがでしょうか?