ミュージカル「ユタと不思議な仲間たち」で歌われる「友だちはいいもんだ」の一節です。みんなのために働くのは人と人との間だけではありません。実は体の中の栄養素も他の栄養素のために働いています。
栄養素にはそれぞれ固有の、しかも複数の働きがあります。でもほとんどの場合単独では働くことが出来ません。
・ひとつの働き(化学反応)において複数の栄養素が働いています→ひとつでも足りない栄養素があると、反応が起きません
・ひとつの栄養素は複数の役割を持っています
→ひとつの栄養素の欠乏によって複数の反応が低下します
・栄養素の活性化にはほかの栄養素が必要です
→活性化出来なければ、栄養素があっても働けません
食べ物には必ず複数の栄養素が入っていますね。加工や精製によって栄養素は失われます。出来るだけ生の状態に近いまま、まるごと食べることが出来れば理想的です。特定の抽出された成分を多く摂って効果を出すということも大切ですが、それを助ける他の栄養素が不足していると十分な効果を発揮できません。ですから、栄養素の効果を期待する時には常に一緒に働く他の栄養素にも気を配る必要があります。
栄養療法で使用するサプリメントには、一緒に働く栄養素が出来るだけ含まれるように工夫がしてあります。例えばビタミンB群のサプリメントにはビタミンB群全部を入れるだけでなく核酸を入れたり、ヘム鉄や亜鉛のサプリメントには他の微量ミネラルを含ませたりしています。
冒頭のタイトルにもどって・・・
人にもそれぞれ固有の役割があります。優れているとか人よりうまく出来るとかとは関係なく、あなたがいることで社会が成り立っています。そして私も日々誰かに助けられて存在しているのだと思います。