2015年2月14日

IgGアレルギー検査


食物アレルギーには、すぐに反応するIgE型のアレルギー反応と、少し時間が経ってから症状が出るIgG型のアレルギー反応があります。IgG型のアレルギー反応では発症時間も症状も多彩なため原因食物がはっきりしないことが多く、そもそも食物によるアレルギー反応と気付かないことが多いです。

IgG型食物アレルギー検査(海外製)はそのようなIgG型の食物アレルギーの検出を可能にしました。約90種類の食品に対するIgG抗体を検出します。

血液中にIgG抗体が存在することは、二つのことを意味しています。

腸の壁をすり抜けて大きな物質が血液中に入る

IgG抗体を介した免疫・炎症反応が起きている

特定の1つか2つの食品に関して抗体が強く出た場合には、その食品を食べないようにすると余分な炎症反応がなくなり体への負担が減ります。卵黄・卵白、乳製品、小麦グルテンなどはIgG型食物アレルギーを起こしやすい食品です。

卵黄・卵白、乳製品だけでなく野菜や大豆、魚介類、穀物のほとんどや調味料などに幅広くIgG抗体が検出された場合は、IgG抗体反応が出たすべての食品を除去することは現実的ではありません。そこで必要となるのは腸粘膜へのアプローチです。

そもそもIgG抗体が出来る時には、未消化の大きな物質が、腸粘膜細胞の隙間をすり抜けて体内に入っています。腸粘膜細胞の隙間の最も大きな原因はカンジダなどの有害な腸内細菌が増えすぎたことと、粘膜を維持する栄養素の欠乏です。栄養素の欠乏時には消化能力も低下しているため未消化物質が腸管内に増えることも見逃せません。

このように腸粘膜の脆弱化や腸内細菌バランスの乱れにより腸のバリアが崩壊した状態をリーキーガット症候群と呼びます。次回は「リーキーガット症候群」についてさらに詳しく解説したいと思います。