2012年11月1日

サプリメント小話
-プロバイオティクスとプレバイオティクス-


腸内細菌を整える食品やサプリメントは大きくプロバイオティクスとプレバイオティクスに分類されます。

プロバイオティクスとは、人にとって有用な菌(を含む食品)のことで腸内細菌のバランスを整え、腸の働きを改善することによって病気を改善・予防することを目指します。

プレバイオティクスとは、有用な菌が定着し増えるのを助ける物質のことです。オリゴ糖や食物繊維などが代表的です。プロバイオティクスに含まれる菌が定着して増えるようにプレバイオティクスを併用することが多いので両方を含んだ食品や製剤も開発されシンバイオティクスと呼ばれています。

 


善玉菌には種類がたくさんあり、菌の種類によって特性や改善できる病気も少しずつ違っているようです。腸内細菌によって病気を改善したり予防したりするためには、菌の特性と病気がある程度合致している必要があります。そこで一人一人にテーラーメイドのプログラム4つのRによる様々な試行錯誤が行われています。4つのRとは、

Remove(除去)-有害物質やアレルギー源、病原性菌を除く

Replace(補てん)-低下した消化酵素を補う

Reinoculate(植菌)-病態・個体差に応じた菌種を補給(プロバイオティクス)

Regenerate(再生)-消化管粘膜を再生してバリア機構を維持(プレバイオティクス・グルタミン・ビタミンAなど)

のことです。テーラーメイド治療はお仕着せのオーダーメイド治療と違って一人一人に合わせて治療法を変えるため患者さんの主体的な参加が不可欠です。医療の未来像は「自分主体の治療」です。皆さまの積極的な参加を期待しています。